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キッズスキンミーティング

今夜は、

Tokyo キッズスキンミーティング
これは、文字通り皮膚科医と小児科医とのコラボ勉強会。
赤坂のインターコンチで開催だったので、アオハルからも近いし、疲れてたけど出席しましたパー
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アオハルで小児を診ることは、あまりありませんが、他の科の先生の違った視点のお話を伺うこは大変勉強になります。今回もがんばって参加した甲斐がありました。

宝石紫ひとつ目のお題は『小児のあざの治療』
講師は、あざ治療でものすごい症例数を誇る虎ノ門病院皮膚科の岸晶子先生

あざと一言で言っても、単純性血管腫・苺状血管腫・太田母斑・異所性蒙古斑・扁平母斑・先天性巨大色素性母斑など、さまざまで、組織や経過も異なります。
ただし、どのアザにおいても共通して言えることは、乳児期早期からレーザー等の治療を始めること。

理由は、
・成長ととにアザも拡大するのでその前に
・皮膚が薄いのでレーザーが効きやすい
・幼児期以降になると治療を怖がりあばれて治療を安全にできない
・将来悪性化が懸念されるアザもあり早期に除去をめざす
などで、生後2~3ヶ月から始めるんです。ご参考までに。
もちろん、成人になってからだと治療が効かないということではありませんので、ご心配な方はご相談ください。
宝石紫ふたつ目は 『アトピー性皮膚炎の痒みの治療と睡眠』

講師は、帝京大学小児科医教授の小林茂俊先生

アトピー性皮膚炎の患者さんは、睡眠中のかゆみで、睡眠障害を起こしてるケースが多くあります。
小林先生は、患者さんにActiWatch(腕時計型加速度計)を利き手ではない手首に装着してもらい、掻く行動と睡眠の深さについての研究をなさっているんです。
昼間は子供も勉強や遊びに集中して、掻くことを抑制できますが、夜間はまるで覚醒しているかのように全身を動かし掻きむしってしまってるんです。
親も一緒に寝てるわけではないし、一緒に寝ていたとしても熟睡していて子供の状況に気づいていないことも多いんです。
ここで、お薬選びが重要ですビックリマーク
痒み止めのお薬は一般に眠くなるということが知られていますが、眠くなる古いタイプの鎮静性抗ヒスタミン剤の方が、眠くならない新しいタイプの非鎮静性抗アレルギー剤より、夜間の掻破行動を抑制できないのではないかと小林先生は仰ってました。
眠くなる薬の方が、掻かずに眠れそうですが、実は違うんです。
また子供によっては鎮静性タイプの薬で痙攣を起こす可能性もあります。
鎮静性抗ヒスタミン剤は、インペアード・パフォーマンスと言って、昼間の行動にも影響するため、最初に選択すべきお薬ではないですね。
ご自分やお子さんの飲んでるお薬が気になる方は、ご相談ください。