小柳院長ブログ

お正月は読書三昧

正月休みは福岡の自宅に帰りました。

初詣と、

昨夏に亡くなった母の墓参りをして、

 

あとは何にも考えずにの〜んびりお昼寝したり、読書したりしていました。

これぞまさに非日常!テレビもほとんど観なかった。

自分にとっては何よりも贅沢な休息時間でした。

 

読んだ小説のうち、2冊をご紹介

①「サマセット・モーム傑作選 」

すごくすごく面白かった🤩

モームの大ファンになりました!

 

この短編集は、8つの作品から成っています。

どれも、巧妙で繊細なストーリー。

 

それぞれのストーリーテリングもため息が出るほどお見事。8篇がどれもまったく異なる書きぶりで、読む者を飽きさせないのね。ギョッとさせて終わるものもあれば、ジーンとくるものもあり、、、

だから「8つの短編のうち、どれが一番面白い?」と聞かれても、どれも違うタイプで面白いから順位が付けられないの。

 

さっそくサマセット・モームの人物像を検索してみました。彼は、頭がいいのはもちろんだけど、えらく複雑な人生を歩んできていて、それが作品にも投影されているのね。

シニカルで、偽善のかけらもなく、人間そのものを透徹した眼で見抜いて描写している。

諸行無常、人生に意味なし!的な感覚が、すごくいい。

 

②「幻の女」

ウイリアム・アイリッシュ著

トップ・オブ・古典ミステリ なんですって!

なのに読んだことがなかった〜😅

 

「死刑執行日の百五十日前」というのが第1章のタイトル。

章が進むにつれ、死刑執行までの日数も減っていく。ハラハラドキドキ😨

死刑執行を宣告された主人公の無実を証明するタイムリミットが150日で、親友がそのための証拠を探し出すたびにことごとく打ち破られていく。。。もう、もどかしくて読んでらんないわ!と思いつつぐんぐん読み進めちゃうよ。

そして最後の最後に大どんでん返しが!

 

そんなストーリーもさることながら、なんといっても文体が素敵!

解説にもあるように、アイリッシュはペンネームで本名はコーネル・ウールリッチさん。「サスペンスの詩人」と評されていたんですって。

 

新年早々すごくいい小説たちに出会えて幸せ〜😊 あ〜毎日読書生活がしたいっ!

でも時間って不思議なもので、たくさんあったら無駄遣いばっかりしちゃうし、ないと一生懸命作り出そうとするものなんですよね〜。

今年は、「時間コスト」をもっと考えよ!

 

 

8月大歌舞伎 と 夏休み読書 坂口安吾

【 アオハルお盆休み 】

8月13日()〜16日(水)  

お電話、LINE、メールの対応もお休みです
先日、東銀座の歌舞伎座に行ってきました。
納涼歌舞伎なので、着物ではなく、
パリッと新調した浴衣でウインク
浴衣はもともと下着だといいますが、、、
現代の真夏では、浴衣も立派なオシャレ着です!
むしろ、他のお客さんよりキメキメ感あるでしょハート
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わたくしのオカッパヘアを、見事にアップにしてもらったよ。

見て!

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和装のマナー

観劇時は、帯をつぶすのですって。
たしかに、前のめりでは、後ろの座席の方に迷惑だもんね。
慣れた方には、観劇中に帯を半周くるっと回して観るツワモノもおられるらしいよキョロキョロ  
着物アマチュアのわたくしがハンパにまねると、客席で脱げちゃいそう爆笑

さて、納涼歌舞伎の演目は、古典歌舞伎ではありませんでして

「野田版・桜の森の満開の下」
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野田秀樹さんの作・演出。
89年『夢の遊民社』で初演されたお芝居を、28年後の今年、歌舞伎調にアレンジしたものです。

正直、第一幕は
あーこれ、むか〜し連れていかれた『ゲージュツ的な舞台』の香りだわー」

オヤジにもスベる言葉遊びの羅列など、
創る側の自己満足っぽい、あの感じね。

わたし野田ファンでもないし、ちょっとついていけないかな〜って不安でした。

がしかし、これが計算だったみたい。

第二幕では、一転、ぐいぐいと引き込まれ、、、

終幕は、まばたきもできないほどの感動おねがい
やられました!
一貫して 女形 七之助さんの怪演が際立ってました〜〜キラキラ  

勘九郎・染五郎さんも奮闘。

このお話は、坂口安吾の2つの短編小説を元に作られているということで、
復習がてらに2作品とも読みました。
Kindleで ¥0だしウインク
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「夜長姫と耳男」

「桜の森の満開の下」
「スキ」「キライ」「欲しい」「怖い」は、人それぞれで千差万別、そのレベルもはげしく異なります
だから人はわかり合うのは難しい
でも共通していることもある
それは、誰もが必死で、孤独感や虚しさや退屈から逃れようとあがいているということ
そのあがきって、ほんとに「懸命に生きる」ってことなのかしら?
欲望や怨念の膨大なエネルギーで何かをするってことと、欲も怒りもなく平穏なココロでそのかわり何もしないことと、どっちが「よく生きている」ってことになるのか?
、、、
いっきに坂口安吾ファンになっちゃった!

何と言えばいいの?
読み心地の悪さが、ハンパない

ここまでキモさを極めると、「創ってる側の自己満足」なんてレベルを遥かに超えるんですね、、、

圧倒的なクリエーティビティだわ〜

この勢いで「堕落論」読も〜〜っと

知らなかった!「美女と野獣」のルーツ(๑˃̵ᴗ˂̵)

ディズニー「美女と野獣」

GW映画の興行収入1位だそうですね。

わたくし観ておりませんが、お散歩に行った代官山の蔦屋書店さんで、同じタイトルの本を見つけたので読んでみることにしました。
初版が「今年3月」の、しかも文庫本、、、
どうみても新潮社さんの便乗企画、、、
あまり期待せずに読み始めました
、、、
、、、
なにこれ!!
超オモシロイ!!

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ボーモン夫人 著

村松潔 訳
13の短編(「美女と野獣」はその一つなの)➕訳者の村松先生の超絶解説
短編は、いちおう「教訓童話」なんだそうですが、どれもかなりエッジが立っています。
こんなお説教なら、悪い子供も思わず聴きいるわ、ってくらい、キレキレのエピソードたちなんです。
設定のあまりの極端さ、展開の驚きの強引さ。つい笑っちゃう。
ていうか、現代日本でこれを子どもの教育に使ったら、、、はいクレーム!
っていうのばっかり爆笑
これ、18世紀に女性が書いたって、ほんとなの?
登場人物も、両極。
見た目   超美しいか、超醜いか
性格       超いいか、悪いか
態度       勤勉か、怠惰か
そして狂言回しに“仙女”が出てきて、ヒトを操ったり、悪い人間を制裁したり。
なんじゃこりゃー!な13編。
読み始めたら止まりません。
そして、一気に読み終えるころには、ちょっぴり自分を省みちゃったりするから不思議。つい恥じてみたり、明日を思ったり。。。チュー
だれかに薫陶を受けた気分になる。
そして、ここでやめてはだめよ。
村松先生の訳者解説が、これまたとっても興味深いの。
◆そもそも「美女と野獣」はかなり古くからある口伝えの民話。
◆最初に文字にされたのは、1740年。「ヴィルヌーヴ夫人」によるもの
◆これを、1756年にボーモン夫人がパクって、じぶんが刊行し始めた『こどもの雑誌』に、超短縮させて書き改めたの。
(当時は著作権とかないから)
◆ボーモン夫人の『こどもの雑誌』は、貴族子女の教育書。ヨーロッパ数カ国語に翻訳された、当時の超ベストセラー。 
宗教、道徳、歴史、自然科学などあらゆるテーマから成っている。
「美女と野獣」などの昔話は、勉強の骨休めとして盛り込まれていたんですって。
なんなの「ボーモン夫人」って!
才人!!
さぞ真面目で堅物な教育者?
、、、それが村松先生によると、かなりの奔放な女性だったんだって〜爆笑 
「経験豊富」で、酸いも甘いも噛み分けた人の方が教育者に向いてるかもねウインク でもこれも、現代日本ではクレーム対象かー。 
◆ちなみにヴィルヌーヴ夫人の「美女と野獣」(モーボン夫人がパクった原作)は、性的表現が露骨だったり、美女には空想の貴公子がいたりで、ちょっとエッチな感じなんですって!
現代のディズニー映画とは、だいぶんニュアンスが違うんでしょうね。映画観てないし、ヴィルヌーヴ本(こちらは、昨年末 あの白水社さんが邦訳を緊急発売)も読んでないけど、間違いないわ。
「野獣」ねえ、、、
わたしたちは、この現代社会では、動物らしさ(野獣さ、野性)を人類史上最強に封じ込められている。
だれもが、「すばらしい王子様(聖人君子)」を演じるかのごとく生きている。
鬼才・ボーモン夫人が、シニカルに笑って眺めていそうです。